安倍元総理の銃撃事件で逮捕された山上容疑者が恨みを持っていたとされる宗教団体を巡って、12日午後から対策弁護団の弁護士らが記者会見を行っています。
全国霊感商法対策弁護士連絡会:「安倍元総理に対して黙祷(もくとう)を捧げさせて頂きたいと思います」
午後5時半、都内で会見を開いたのは35年前に結成された「弁護士の連絡会」。
安倍元総理の銃撃事件を巡り、山上容疑者が恨みを持っているとされる宗教団体が11日に行った会見を非難しました。
全国霊感商法対策弁護士連絡会・川井康雄弁護士:「山上容疑者の母親が旧統一教会に多額の献金をし、家庭を崩壊させられたことへの恨みが今回の事件の動機であるという報道が事実だとすれば、(山上)容疑者の母親の常軌を逸した旧統一教会への献金を始めとした忠実すぎる活動のために、どんなに苦しんできたことでしょうか。当会としては、かねてよりこのような実情について心から憂えてきたこと。その意味で、山上容疑者の苦悩や教会に対する憤りも理解できる」
「世界平和統一家庭連合」の11日の会見を受け、12日午後から会見をしているのは「全国霊感商法対策弁護士連絡会」。
全国霊感商法対策弁護士連絡会・川井康雄弁護士:「安倍元総理は統一教会やUPFのイベントにメッセージを発信することを繰り返し、ビデオメッセージを主催者に送り、文鮮明教祖の後継・韓鶴子氏に『敬意を表します』と述べたこと、これは統一教会のために人生や家庭を崩壊し、あるいは崩壊の危機に追い込まれた人々にとって大変な衝撃を与えるものでした」
ただし世界平和統一家庭連合によれば、安倍元総理がメッセージを送るなどしていたのは友好関係にあるUPFという別の団体で、元総理が顧問などになったこともないといいます。
(旧統一教会)世界平和統一家庭連合・田中富広会長:「もし聞いて頂けるならば、UPF(天宙平和連合)という組織がございますので、アプローチをしてみて頂いたらいいかと思います」
一方、山上容疑者は名前を世界平和統一家庭連合に変更する前の「統一教会」に「家を破産させられた」と供述。
そんななか、腑に落ちない点も。山上容疑者の母親が破産したのは「2002年」でした。それがなぜ今になって、事件を起こしたのか。
これに関する本人の供述はないものの、11日の旧統一教会の会見では、「母親が最近になり宗教活動を再開していたこと」が明かされていました。
(旧統一教会)世界平和統一家庭連合・田中富広会長:「私が今の段階で把握しているのが、2009年ごろから2017年ごろまでは(母親と)連絡が取り切れていなかったのではないかと。(母親の)直近の参加ですけども、私たちが把握できているのは2カ月前に一度、こちらが主催した、教会側が主催した企画に参加しています」
その頻度は、ここ半年くらいは「ひと月に一度くらい」だといいます。
いったんは距離を取った母親が再び「宗教」に…。その姿は、容疑者の目にどう映ったのか。
山上容疑者の親族は「あまりに事が大きすぎて、言葉にならない」としながらも母親について、こう話しています。
山上容疑者の親族:「子どもにとって母親は絶対なんでしょうね。なんぼ憎んでも、母親を撃つことはできへん。で、安倍さんを撃った。私はそうじゃないかと思う。彼をかばうことはできないけど」
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp
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