ロシアに派遣された北朝鮮兵を撮影したとされる動画。
ロシア兵が北朝鮮兵とみられる兵士にロシア語を教える様子などが記録されています。
撮影場所とみられるのは、ロシア西部のクルスク州です。
ここに軍の精鋭部隊「暴風軍団」を含む1万人以上の北朝鮮兵が派遣されたとみられています。
FNNは、その「暴風軍団」に以前所属していたという43歳の男性を取材しました。
元暴風軍団兵士 イ・ウンギルさん:
何の文句も言わずに命をささげることができる部隊。それが北朝鮮の暴風軍団なんです。
17歳で北朝鮮軍に入隊し、5年余りで除隊後、2006年に脱北したという男性。
暴風軍団所属時には特殊な訓練を受けたといいます。
元暴風軍団兵士 イ・ウンギルさん:
岩にぶつかる訓練。岩を割る訓練をこうやれば、こうやって鉄が飛んでくるという瞬間、こうすればここに当たってどんな鉄も曲がるんだよ。私の骨が折れないんですよ。針金を巻いた木がこうやってあると、一日に5000回たたきます。これを5000回たたいたら自分の手が自分の手じゃないように全部腫れてしまう。それにもかかわらず絶えずこうやってたたいて…。
過酷な訓練を重ねたという男性。
軍を辞めてから20年以上たった今でも俊敏な動きを見せます。
男性はロシアで撮影された北朝鮮兵とみられる映像をこう分析します。
元暴風軍団兵士 イ・ウンギルさん:
これはうちの部隊。(Q.これは暴風軍団?)はい、夜間透視鏡を着用していく。走る姿が違う。
しかし、別の映像では…。
元暴風軍団兵士 イ・ウンギルさん:
一般兵です。(Q.何を見て分かったんですか?)体格・外見・そして歩く姿。こうやって並んで歩く姿。僕たちの部隊とは違いがたくさんあって。
この映像に映る兵士は暴風軍団だけでなく、入隊から3、4年程度の若い兵士と分析。
訓練レベルが低い兵士がロシアに派遣されているといいます。
派遣されている北朝鮮兵の一部は、すでにウクライナ軍と衝突したとみられています。
ネット上では、真偽不明ではありますが、その戦いで負傷したとされる兵士の映像が出回りました。
戦いで負傷したとされる兵士:
ロシア軍はクルスク戦でとりあえず攻撃戦に参加するよう強要しました。
この映像を見た元暴風軍団の男性は、北朝鮮兵だと話します。
元暴風軍団兵士 イ・ウンギルさん:
私は最初にこの兵士を見たときから、これは絶対100%北朝鮮兵だと(思った)。だって北朝鮮軍の用語とかイントネーションとか、全てが北朝鮮軍が実際に使う言葉なんですよ。
専門家は、北朝鮮兵が配備された場所をこう推測します。
安全保障ジャーナリスト・吉永ケンジさん:
ロシア側からすると、攻めてるというよりも防御してるところに北朝鮮兵が配備されている状況だと言えるのではないか。
アメリカメディアは、ウクライナなどの当局者の話として、「かなりの数の北朝鮮兵が死亡した」と報じています。
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