北海道室蘭市の一部で去年6月、地域の人が水道水の異臭を訴えました。市が調査すると、ガソリンに含まれる有害物質の「ベンゼン」が水道水に混ざっていることが判明。原因はガソリンスタンドから地中に漏れ出していた「ガソリン」でした。さらに先月、住人の尿を調べたところ、ベンゼンが検出され、7人は健康被害が懸念される数値を超えていました。
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北海道室蘭市に住む男性は、生活に欠かせない水道水に不安を感じていました。水道水を飲むことはなく、歯磨きにも使わないといいます。
住民
「やはりトラウマ(心的外傷)みたいになって、これ(水道水)が油臭いような感じがして飲めません」
男性が「油臭いような感じ」と訴えるその理由は…ガソリンスタンドから地中に漏れ出していた「ガソリン」です。
先月15日、ガソリンスタンドを所有するENEOSは住民に謝罪し経緯を説明しました。
ENEOS 佐藤由理北海道支店長
「申し訳ありませんでした」
2020年の10月ごろから約2年間、2100リットルものガソリンが、地下に埋められた管から漏れ出したとみられると明らかにしました。さらに、週に1度義務付けられていたガソリン漏れを検知する検査管の点検も怠っていたといいます。
住民の男性は、今も水道水への不安をぬぐえないままだといいます。
住民
「洗濯に風呂、お米をといだりにも使う。それが果たして安全なものか。ただここにいる時点で不安」
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こうした現象は、北海道室蘭市の一部の地域に広がっています。ガソリン漏れが判明したきっかけは去年6月、地域の人が水道水の異臭を訴えたことでした。
市が調査すると、水道水にガソリンに含まれる有害物質の「ベンゼン」が混ざっていたのです。さらに先月、住人の尿を調べたところ、ベンゼンが検出され、7人は健康被害が懸念される数値を超えていました。
住人
「どうしてこうやって数値が上がってくるのかなあってところが、やりきれないっていうか」
ガソリンが漏れた給油場では、地下水をくみ上げて水をきれいにする作業が行われています。また、被害にあった地区では、地下水の浄化や水道管のルートを変えるなど、対応策が取られています。
市はこの地区に住む人を対象に、過去10年分の水道料金を返還する方針を発表。地域の人からは市の対応の遅れを指摘する声も上がっていて、不信感や不安を抱えながらの生活が続いています。
(2023年2月16日放送「news every.」より)
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2023/2/23 コミュニティ投稿
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