道路拡幅工事に伴うビルの立ち退き交渉をめぐって職員に「(物件を)燃やしてしまえ」などと発言した問題で辞表を提出した兵庫県明石市の泉房穂市長(55)が1日、同市役所で会見し、「断じて許されない行為で市民に申し訳ない。辞職以外に選択肢はない」と改めて謝罪した。出直し選挙への出馬については明言しなかった。
辞職の理由について、泉市長は「自分の感情をコントロールできず、市長としての資質を欠いていた」と説明。「自分への処分がこれまでの職員の処分よりも軽くなることはありえない。自らにこそ厳しい処分をすべきだ」と説明した。
出直し選への出馬については「まだ考えられない。その先のことを言える段階ではない」と繰り返し、明言を避けた。
問題と発端となった道路拡幅事業の遅れについては、「早い段階で人員を多く配置するなどすべきことは多くあったのに放置したのは私の責任」と述べた。
泉市長は平成29年6月、国道2号の道路拡幅事業の用地買収をめぐり、立ち退きが一部進んでいないことに激高。部下を市長室に呼んで「楽な商売じゃ、お前ら」「今から行って建物を燃やしてこい」などと発言した。
泉市長は1月29日の会見で暴言を認めて謝罪したが、辞職は否定。「市民の判断を仰ぎたい」と4月の市長選に3選を目指して出馬する意向を示していた。
市選管によると、2月2日に市議会で辞職が認められれば、4月の統一地方選前に市長選が行われる。仮に泉氏が出馬して当選した場合、4月にも再度市長選が実施されるという。
市議会は2日に臨時会を開催し、対応を協議する。
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