出典:EPGの番組情報

歴史探偵「鎌倉バトルロイヤル」[解][字]

「歴史探偵」と「鎌倉殿の13人」のコラボスペシャル!大河で三浦義村を演じる山本耕史さんが緊急出演。頼朝の死後、繰り広げられる御家人たちの権力争いを徹底調査する!

番組内容
歴史探偵と鎌倉殿の13人がスペシャルコラボ!源頼朝の死後、鎌倉で巻き起こる御家人たちの権力争いを徹底調査する。曾我兄弟の敵討ちに秘められた北条時政の野望。電光石火で行われた比企能員暗殺事件。そして、時政と義時、北条親子の骨肉のバトル。北条義時の盟友・三浦義村を熱演する山本耕史さんをお招きし、鎌倉で繰り広げられるバトルロイヤルを語り尽くす。驚きの連続の大河ドラマ後半戦を予習をしたい人は必見!
出演者
【司会】佐藤二朗,【出演】山本耕史

ジャンル :
ドキュメンタリー/教養 – 歴史・紀行

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  1. 時政
  2. 頼朝
  3. 比企
  4. 頼家
  5. 山本
  6. 比企能員
  7. 巻狩
  8. 曽我兄弟
  9. 御家人
  10. 将軍
  11. 吾妻鏡
  12. 北条時政
  13. 義時
  14. 耕史君
  15. 敵討
  16. 北条
  17. ドラマ
  18. 今回
  19. 実朝
  20. 所長

解析用ソース(見逃した方はネタバレ注意)

(政子)早く! 早く誰かを!
はい!

大河ドラマ
「鎌倉殿の13人」。

初代将軍 源 頼朝の死により

物語は 新展開を迎えています。

後半戦のカギを握るのが この男。

(三浦義村)ようやく三浦にも…

出番が回ってきたか。

北条義時の盟友…

今日は 義村を演じる
山本耕史さんを迎えての

コラボスペシャル!

御家人たちが繰り広げた

バトルに迫ります。

北条 対 比企の
壮絶な権力争い。

再現ドラマで
運命の1日を検証すると…。

北条は 世を乱しまする。

見えてきたのは

北条時政が仕掛けた
恐るべきトラップでした。

そして 権力闘争は

北条親子がぶつかる
骨肉の争いに!

時政 対 義時の最終決戦。

勝敗を決めたのは この男。

一体 誰?

「鎌倉殿の13人」後半戦を
予習したい人 必見!

最新研究で迫る
御家人たちのバトルロイヤル。

「歴史探偵 鎌倉殿スペシャル」
調査開始です。

♬~

さあ 所長 今回は
所長も出演しています

「鎌倉殿の13人」の時代を取り上げます。

きましたね。
きましたねえ。

あの 私が演じている
その 比企能員も登場するんでしょう?

そうですよ。
楽しみですねえ うん。

でね 今回に合わせて
スペシャルゲストも お招きしております。

来たよ!
どうぞ~!

ほ~ら来た。
よろしくお願いします。

よろしくお願いいたしま~す!
いや~! かっこいい~!

山本耕史さんです。
よろしくお願いします。

どうぞどうぞ お座り下さい。
ドラマの中では 平六殿ということで

大河ドラマの主人公である
北条義時の親類ですね。

まあ 盟友とも言えると思います

三浦義村役を
演じていらっしゃいます。

あれですか? 私は もうね
ぶっちゃけ 撮影 終わりましたけど

もう 義村はね
ずっと耕史君 ず~っといるもんね。

そうです。 あの 僕はもう
1話から最後まで。
そうだよねえ。

そうだよね 史実的にもね。

いや あの~ やっぱりね…

「え! 殺します? そこで」
みたいなことが よくありますんでね。

いや~ そうですよね。
台本 読んでても

「これ ひどいですね」って
みんなで言いながら

やっぱ やってますもんね。
そうそう そうそう。

で 今回は
「鎌倉バトルロイヤル」と題しまして

最新研究から その辺りを
ひもといていきたい

というふうに思っておりま~す。
はい なるほど。

その バトルロイヤルを
繰り広げるのが

ドラマのタイトルにもなっている
こちらの13人なんですね。

そうそうたる面々ですけれども

この13人というのは
頼朝が死んだあとに

将軍や幕府を支えるために作られた

集団指導体制のことなんですよね。

この中には
所長が演じる比企能員ですとか

山本さんが演じる 三浦義村の父親の

三浦義澄なども入っていますよね。

ただ…

いや もう ほんとにね
あの~… ひと言で言いますとですね

全然 まとまらないんだ これが。
全然 まとまりがないのよ。

…とか まあ そういうことで
やっぱ ぶつかるっていう。

そう そうね そうだね。
まず 注目していくのがこちら。

北条時政なんですけども。
きたよ~。

これ ドラマでは どんな人物像だ
というふうに映ってますか?

ほんとに ちょっと
おっちょこちょいなところ あったり

のんきだったりするんだけど

非常に懐の深い いいお父さん
そういう印象です。

今回 調査してきましたら

そのイメージとは
もう 大きくかけ離れた人物像が

浮かび上がってきたんです。
なに? ほう!

まず 調査したのは
大河ドラマでも描かれました

あの大事件についてなんですが

そこから見えてきたのは
時政の恐るべき野望でした。

鎌倉バトルロイヤルの始まりとも言える
事件を描いた屏風です。

出た。 曽我ですよ。
(山本)曽我事件ね。

「巻狩」とは

鹿やイノシシなどの獲物を追い込み
捕らえる 狩りのこと。

大勢の武士を動員して行われるため

軍事演習でもありました。

…というふうには書かれております。

頼朝が主催した一大イベント 富士の巻狩。

実は 対になる屏風があります。

描かれているのは
打って変わって…

巻狩を混乱に陥らせたのは…

巻狩に忍び込んだ 曽我兄弟。

覚悟!
うああっ!

頼朝の側近である

父の敵 工藤祐経を討ち果たします。

しかし なぜ 兄弟は 敵討ちの場として

わざわざ 巻狩を選んだのでしょうか?

その舞台 静岡県富士宮市に
向かいました。

(高橋)あっ そうですね。

案内してくれたのは
現地の史跡に詳しい学芸員…

(高橋)こちらのバス停の名前を
見て頂きますと あの…。

(高橋)はい。 「狩宿」とあります。

確かに 「狩」っていう文字がありますね。
(高橋)はい。

こちらは 頼朝が…

…というふうに
伝えられております。

そうですね。

狩宿という地名は
南北 およそ1キロ以上。

ええ~!
(山本)えっ?

その広さから

多くの宿舎が建てられていたことが
うかがえます。

仮の宿で 1キロ?

なぜ 頼朝は これほどの大イベントを
開こうとしたのでしょうか。

…という意味がありました。

頼朝の嫡男 頼家。
この時 12歳。

(刺さる音)

見事 獲物をしとめます。

この頼家を… くれぐれも頼むぞ!

はっ かしこまりました。

次の将軍は頼家である。

頼朝は 多くの武士たちに
印象づけるため

壮大な巻狩を開催したのです。

更に 調査を進めると

その規模は
驚くべきものだったと分かりました。

今 ザーッとね 音がしてます。

あっ… あれ!
はい あそこに。

はい はい。 あっ…。

ここは…

頼朝が陣を張ったと言われる
場所です。

巻狩ゆかりの場所は
分かっているだけで 20か所以上。

マッピング
していくと

その範囲は
南北20キロ
東西10キロ。

なんと 3万もの武士たちが

参加していたと言われています。

すごいね。
(山本)規模なんですね。

もう 戦じゃん 何かね。
そうですね まさに。

イベントっつ~かね。
規模としては。

巻狩のさなかに敵討ちを行った 曽我兄弟。

この規模こそが
ねらいだったと

考えられています。

曽我兄弟は 御家人
つまり 頼朝の家臣ではありません。

通常は 頼朝の側近である
父の敵に近づくのは困難です。

関東の武士たちの多くを動員した
巻狩なら

御家人ではない曽我兄弟でも

容易に
紛れ込むことができます。

しかし ここで別の問題が…。

巻狩の範囲が広すぎて

父の敵がどこにいるか
分かりません。

曽我兄弟は どうやって

敵討ちを実行したのでしょうか。

中世の政治に詳しい
伊藤邦彦さんは

裏で手引きした
人物がいると言います。

これはですね…

黒幕として
名前が挙がったのが…

曽我兄弟の
おじにあたり

仮の父親ともされる

烏帽子親まで務めた
間柄でした。

巻狩での 時政の役割は
現場責任者。

つまり
曽我兄弟の父の敵 工藤の

宿舎の場所を知る人物です。

時政は なぜ
兄弟を手助けしたのか。

そこには
秘められた野望があったといいます。

工藤一族の領地だった
現在の静岡県伊東市です。

当時の武士たちが こぞって求めた

ある鉱物が
とれるといいます。

伊東市に残る 中世の製鉄炉の跡です。

浜でとれる砂鉄から
製鉄が行われていたと考えられています。

北条時政は 敵討ちに乗じて

工藤一族の土地を
奪おうとしたというのです。

更に 時政には もうひとつ

真のねらいがありました。

富士の巻狩の屏風です。

敵討ちを果たしたあとの
曽我兄弟の行動が描かれています。

宿舎で武器を構えるのは 頼朝。

そこに 決死の姿で迫る曽我兄弟。

なんと曽我兄弟は 同時に

頼朝の暗殺まで
もくろんでいた

可能性があるのです。

この動きの裏にあったのが

時政の野望だったと

伊藤さんは考えています。

…ということになると思います。

こりゃまた大胆な!
ですよね。

これ 大胆だなあ。

鎌倉時代の歴史書には

時政が 頼朝・頼家親子の
殺害を企てる動機が

記されていました。

この男子こそ 源実朝です。

時政は 頼家の代わりに

実朝を 次の将軍にしようと
考えたというのです。

しかし 時政にとっては
頼家も自分の孫。

なぜ 殺さなければ
ならなかったのでしょうか。

頼家は 生まれた時から

ある御家人のもとで
育てられていました。

やはり この比企の館は
落ち着くぞ。

大河ドラマで所長が演じる
比企能員です。

頼家にとって 比企は

親代わりとも言える
存在になっていました。

目に見えてるわけですね。

そう思ったんでしょうね。

しかし…

曽我兄弟の襲撃は 失敗に終わります。

巻狩のさなかに起きた
兄弟の敵討ち。

その陰には

北条時政の 恐ろしいたくらみが
隠されていました。

これは また驚きましたね。

まあ ドラマでは その…

まあ もちろん 時政は
敵討ちの手助けはね してるんですよ。

なんだけど 頼朝の暗殺まで
計画していたっていうのは…。

なかなかですよね。
ちょっと驚きましたね。

はい。 今回は 専門家の方に
お越し頂いております。

調査にも ご協力頂きました…

どうぞ よろしくお願いいたします。

先生 これ 時政は
頼朝の暗殺まで狙ってたんですか?

そうですね。 この曽我兄弟の
あだ討ちについてはですね…

時政が 頼朝まで狙ってたっていうのは
もう 戦前から言われてる説。

古い説なんですね。

で 更に 頼家もとなりますと

これまた
かなり踏み込んだ説だと思います。

そうだよねえ 何か驚いちゃった。

(山本)時政にとって 血のつながった孫に
なるわけじゃないですか。

ちょっと考え難いというのが
今の常識ですけど

やっぱり そこまでしてまで
ねじ曲げたい この…。

まさに 比企の話になりますけれど…

はい なので…

…っていう思いは
あったと思うんですね。

なるほどね。

そして 時政が
もう一つ 狙っていたのが

曽我兄弟の敵であります
工藤一族が治めていた領地でとれる

鉄ということでしたよね。

で その領地であった
伊東市の海の砂をですね

今日 お借りしてまいりました。
海の砂を借りてきた?

ごめんなさい
ってことは返すわけですか? これ。

そうです そうです。 ちゃんと返します。
大事な資源ですから。

そうですか はい分かりました。
最後に また 海に返しますけれども

ちょっと 磁石がありますので

どれぐらい 砂鉄がとれるか… はい。
耕史君に ちょっと。

何か 砂鉄って すごい懐かしいですね。
懐かしいなあ。

(山本)え~?

うわ~!
(山本)おっ 思った以上に…。

どうでしょう?
こんな吸いつくの!?

こんなに いるんですね。
ええ!?

たわしだよ
もう これ ほとんど。

うわ すご~い。
すごいねえ。 もう これ…。

こんな つくんですね。

…と思いますし

まあ あと
この工藤の所領の場所ですね。

伊東になりますけれども

海で 三浦半島にも
そして鎌倉にも行ける

海の道になりますので…

さあ 続いては
頼朝が亡くなったあとの

13人のバトルについて
見ていきたいと思うんですけれども

ここでは 大きく対立する
2つの派閥が生まれます。

一つが 2代将軍 頼家を担ぎ

そして 実権を握ろうとする

こちらの頼家派。
中心となるのが比企能員。

私!
はい。

で これに対抗しようというのが
北条時政

そして 息子の
義時のグループなんですね。

で 山本さんが演じる三浦義村は

こちら側につくんですよね。
(山本)はい。

ただ この 僕が演じてる
三浦義村っていう方も

かなりの 何か くせ者として
やっぱ 描かれてるので…

…っていうのが まだ

実際ちょっと 演じていても
分からないところがあるので

そこがまあ
ちょっと魅力ではあるんですけどね。

さあ というわけで
鎌倉バトルロイヤル 第2ラウンド。

いよいよですよ 所長。
来ますか? 比企能員が。

はい。 将軍・頼家を握る比企能員。

その絶大な力を探るため
鎌倉を調査してきました。

頼朝の死後 鎌倉で

北条と比企との
激しいバトルが繰り広げられます。

山本さんに 比企能員ゆかりの場所へ
案内してもらいました。

比企谷? へえ~!

そうですね。 はい。

そして 目の前に…
今 歩いてきたのは お寺ですか?

ここが 比企能員の館の跡。

静かな山の谷間に位置しています。

(山本)ちょっと 今 見ると
人もいなくて さみしいような場所に

見えてしまうかも
しれないんですけれども

鎌倉市内の御家人の
屋敷を見ていくと…

その謎を解く手がかりが
周辺の地名にありました。

「鎌倉市
材木座 一丁目」。

これまた
面白い地名。

え? ということは…

現在の地図では 比企の館は
海から遠く離れていますが

鎌倉時代に遡ると

すぐそばに
内海が広がります。

比企は 大量の物資が集まる
交通の要衝に

館を構えていたことが
分かりました。

更に 将軍の御所へも
道1本で つながっていました。

比企能員は 政治・経済両方で
強い力を持っていたのです。

おい 森田!

将軍・頼家との関係を後ろ盾に
権勢を誇っていた 比企能員。

しかし…。

(雷鳴)

突如 比企一族は
歴史上から姿を消します。

それも…

比企滅亡の謎を解く
手がかりとなるのが 「吾妻鏡」。

北条氏によってまとめられた
幕府公式の歴史書です。

「吾妻鏡」をもとに
「比企滅亡の1日」を再現しました。

(監督)スタート!

病気で寝込んでいた
2代将軍 頼家。

見舞いに訪れたのが 比企能員です。

この時 比企は
密談を持ちかけました。

「北条の討伐」についてです。

その内容を 偶然聞いたのが
時政の娘 政子。

この一大事を
急ぎ 時政に報告します。

話を聞いた時政は

比企を討ち取るため
自分の館に招待します。

時政の館に おびき寄せられた
比企能員。

そして…。

うおっ!
ぐあぁっ!

やぁっ!

この時 比企は

鎧も身につけず
無防備だったといいます。

これが 「吾妻鏡」に書かれた
比企能員 暗殺事件。

しかし 不可解な点ばかりです。

まず 比企の密談を
たまたま 政子が聞いたとは

あまりに 出来すぎていますよね。

う~ん そうね 確かに。

そもそも 小声で話すはずの
密談は聞き取れるのか?

実験してみました。

ただちに 討ち滅ぼすべきかと。

(監督)もうちょっと大きく言うと
どうなるんです?

北条は 世を乱しまする!

「吾妻鏡」には 現実では起こりえない話も
書かれていました。

山本さんは
別の史料に注目しています。

同時代の僧侶が書いたものです。

比企暗殺についての記述を
見てみると…。

たった これだけ。

「吾妻鏡」にあった
密談や

政子の
立ち聞きの話は

出てきません。

「吾妻鏡」は 後に
北条氏の影響下で まとめられたもの。

比企と頼家の密談をでっち上げた
可能性があるというのです。

ここで もう一つの疑問が。

「吾妻鏡」には 時政が 比企を
おびき寄せるために使った口実が

記されていました。

「時政の館で
仏事が催される」。

「葉上律師」とは
鎌倉時代の名僧 栄西のこと。

禅や お茶を 日本に伝えた人物です。

鎌倉の名僧と
比企能員 暗殺事件。

その関わりを探るため
京都に向かいました。

栄西が開いたお寺です。

案内されたのは 栄西の墓所。

特別に入らせて頂きました。

ちょっと 声を
こう 潜めてしまうようなところが

ありますけれども。

こちらがですね…

2代将軍の像ですか?
(坂井田)はい。

栄西は 頼家が
深く帰依していた僧侶でした。

そんな栄西が
取りしきる仏事ならば

比企も
断ることはできません。

まあ そういった事情が
あるのではないかなと

推測いたします。

しかも 記録によると…

時政は 丸腰の比企を難なく暗殺。

更に兵を送り
比企一族を ことごとく討ち取ります。

そうですね そう思います。

比企能員を滅ぼした 北条時政。

こうして 御家人たちの頂点に
上り詰めたのです。

まあ… まあ いずれにしても

その 権力に対する
時政の恐ろしいまでの執念をですね

やっぱ 感じますね。

ちなみに…

これは もちろん… ねえ? 耕史君。

そうですね まあ…。
耕史君もいます。

僕も その… あの… しかも…

何にも言えない! ヘッヘッヘッヘッヘッ!
(笑い声)

はい。

楽しみですね うん。

で 一方で そのライバルである
比企能員を討ち果たした

時政なんですけれども

実は すぐにですね
次の行動に出るんですね。

それが こちらですよ。
孫の実朝を擁立するということですね。

ただ 頼家
まだ死んでいなかったんです。

っていうのも まあ もう…

あ~ そうですか そうですか。

もうね 大河はですね
自分… 僕 ある話で死ぬんですけど

その話以降は
でも これは すばらしいと思うんだけど

一切 渡されないんですよ 台本。

その先の展開は 出演されていても
ご存じないんですか?
知らないです。

じゃ 耕史さんが
一番 知ってらっしゃる?
そうそう。

そうですね。 結構
目の当たりにしてますね いろいろ。

ほんとに 悲劇の将軍
頼家なんですけれども

幽閉されていた伊豆には
こういったものが残されているんです。

何じゃい。

これ 実は幽閉されていた
頼家の顔をうつしたお面だと

伝えられているんです。

随分 何か むくんでるといいますかね

腫れちゃってる感じがしますけどね。
(山本耕史)うん 確かに。

先生 これは?

で それで あの…。
風呂に漆?

はい。 皮膚炎というか…

ひどいですね。
(山本耕史)何かね 残酷な…。

残酷ですね。
ちなみに この頼家暗殺には…

大きく うなずいております
隣で 耕史君。

俺は関わってないと。

で 「出るくいは打たれる」って
そういうこともありますよね。

で だんだん…

なるほど なるほど なるほど なるほど。

自分は出ずに…。
打たれちゃうから。

くいは打たれちゃうから 出ずに。

で 力があるのを
みんなが知ってるから

あ 義村がいたっていって みんなが。
引き抜こうとするんだけど…。

引き抜こうとするんじゃないのかな
っていうのは ちょっと感じますね。

なるほどね。

こうして 見ていきますと

その 時政の非道ぶりっていうのが
際立ってきましたけれども

比企を滅ぼし 頼家を暗殺して

そして事実上
幕府のナンバーワンにまで上り詰めた

北条時政なんですけれども…。
出た!

その前に
ある人物が立ちはだかったんです。

もう 皆さん お分かりでしょ?
この人です。
言わないで!

ライバルを一掃し 幕府内で
揺るぎない権力を確立した 北条時政。

ところが…。

元久2年 閏7月
突如 追放されます。

権力を極めた時政は
なぜ失脚したのか。

北条氏のふるさと
静岡県伊豆の国市に

謎を解くカギがありました。

ここで近年 鎌倉武士らしからぬものが
発掘されました。

「かわらけ」とは
儀式や宴会で使われる器です。

ちょっと
ぼこぼこしたような印象ですね。

凹凸が多いのは
手でこねて作ったから。

通常 関東地方で出土する かわらけは

ろくろで使るため 表面は滑らかです。

これはですね…

そうです。

あ~ 確かに。

時政と 京の都の意外な関係。

「源平闘諍録」には

北条氏と京を結び付ける
記述がありました。

(山本)重要な部分が ここに。

(山本)
…というふうに。
あっ。

時家は 京で暮らす軍事貴族の家に
生まれました。

その後 伊豆に下り
北条に婿入りしたといいます。

この時家の孫が

時政と
言われています。

…っていうところが大事なんですよ。

当時 鎌倉武士たちが
喉から手が出るほど欲しがったのが

朝廷の官位。

時政は 都との
太いパイプを生かし

次々と 高い官位を
一族にもたらしました。

他の鎌倉武士たちとは
一線を画す

ぬきんでた存在になっていたのです。

都とのつながりを武器に
力を振るう時政。

とんでもない行動に出ます。

平賀朝雅とは
時政の娘婿で

朝廷との交渉を
任されていました。

時政は 朝廷の覚えがめでたい朝雅を
将軍につけようとしたのです。

もう ちょっと こうなると
何でもありになっちゃうね。

しかし 3代将軍の実朝は 時政の孫。

なぜ すげ替える必要が
あったのでしょうか。

それは 当時の
鎌倉幕府の仕組みにありました。

将軍と御家人たちが
共に政治を行う

合議制のシステムです。

この時 実朝をサポートしたのは…

…などの御家人たち。

実の孫といっても…

実朝派の中心人物が
時政の息子 北条義時です。

義時は 将軍をすげ替えようとする
時政に立ち向かいます。

その詳細が
「吾妻鏡」に記されています。

「時政のもとにいた
将軍・実朝が…」。

義時は 父・時政から…

この作戦に
加わったのが

義時の盟友
三浦義村です。

出ました!

更に 「吾妻鏡」によると…。

時政についていた
御家人たちまでもが

義時のもとに はせ参じます。

こうして 北条時政は失脚。

その後 幕府の政治は

北条義時を中心とする
御家人たちが進めていきます。

ちょっと 時政は やり過ぎたんだね。

何か 何でもありみたいな感じに
先生 見えたんですけど。

実朝の擁立に成功して 最初は
うまく いっていたんですけれども

ほんとに 最後に この…

一線を越えたっていう感じありますよね。

もちろん 北条の家のために
動いてるところもあるんですけれども

それよりも 何よりも…

でも 幕府を作った…

そうですね。

承久の乱の話に
なってしまうんですけれども

あの時もですね 後鳥羽上皇が

「義時を討て」という命令を
出すわけなんですね。

で 結局 誰も後鳥羽側につかずに

義時 まあ鎌倉方についた
というところを見ても…

だんだんと
得ていっていたんじゃないかなと。

その表れもあるんじゃないかなと
思います。

それぞれに 正義が違って
それぞれに 利はあるんだけど

それぞれの正義が違って
っていうのが…

ということで 今回は 「鎌倉殿の13人」を
最新研究ということで

専門家の皆さんのご意見ですとか

史料から読み解いて
見てきましたけれども

所長 いかがでしたか?

いや~ もう ほんとに今
ドラマをやっていても

今日の印象も やっぱり非常に…

でも同時に…

耕史君 いかがでした?

僕は 何か 自分が こう
ドラマやってるっていうのもありますし

何か 見てても こっちが
説みたいに見えちゃったりします。

歴史を 逆からこう
何ていうのかな のぞいてるような

おかしな感覚になりましたね。
なるほどね。 なるほど なるほど。

今後の「鎌倉殿」ですが どうやら
山本さんが活躍されるということで。

耕史君が。
もちろん このあとね

比企の見せ場とか
すごい場面もありますし…

やっぱり そこの場所場所に…

そうなんです。 三浦が動きだすのは
やっぱり 後半なんですよ。

だから そういった意味でも。
終盤と言っていいんじゃないかな。

どんどん こう
台本の出番が多くなっていく。

そういう 何か 目でも ちょっと
パッと見で分かるような動きを

しだしてます 義村は。

見たくなるもん だって! 気になるわ。
(山本)そうですね。

まあ でも その前に
比企もありますからね。

もうちょっと前になりますけど はい。

これからも楽しみにしております。
今日は どうもありがとうございました。

(山本) ありがとうございました
楽しかったです。

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