安倍晋三元首相が奈良市で街頭演説中に銃撃された事件で、ここまでの動きをまとめた。

現場で撮影された銃撃の瞬間をとらえた映像。

安倍元首相は、奈良市の駅前で自民党の候補者の応援演説をしていた。

次の瞬間、発砲音と共に白い煙が上がった。
この時、安倍元首相は、背後から銃撃されたとみられている。

そして、画面の端には、銃撃したとみられる男の姿が。

動画は、2発目の銃撃音が聞こえたあとで止まっている。

別の動画には、「AEDをお持ちください!」という声も。

銃撃音の直後、心臓の状態を正常に戻す機械・AEDを持ってくるように呼びかける様子や、走り回るスタッフたちの様子がとらえられていた。

安倍元首相が銃撃されたのは、8日午前11時半ごろだった。

奈良市の近鉄大和西大寺駅前で、街頭演説をしているさなかだった。

銃撃の瞬間を目撃した人は、男の持っていた銃について「男性が急に道路に出てきて、ちょうどこのカメラよりももう少し小さめぐらいの、結構大きな両手で持つ銃みたいみたいなのを持って、ドンって発砲した。すごい音が鳴って煙が上がって、あぜんとしてたらもう一発撃って、2発撃ったあとに取り押さえられて、もう周りが騒然となって」と証言する。

また、現場近くにいた人は、発砲時に衝撃を感じたという。

現場付近で目撃した男性「撃たれた時は、白い煙が上がって、前にいたが衝撃波がすごかったですね。爆弾が爆発したような衝撃波ですよね。シュンというふうとか、そういうレベルじゃなくて、押されるような感じの衝撃波。静かに近づいてきたので、撃たれるまで、皆さん、存在に気づかなかったと思います」

銃撃された直後の様子。
安倍元首相が心臓マッサージを受けている。
女性がAEDを持って走っていく。

また、別の動画では、「救急車がまもなく入りますが、スタッフの方、救急車が入って来やすいように」と、スタッフがマイクで救急車が入れるスペースを作るよう呼びかけていた。

銃撃した男が取り押さえられた際の映像。
数人の警察官らに抱えられている。

殺人未遂の現行犯で逮捕されたのは、山上徹也容疑者(41)。
その後、奈良市在住で、元海上自衛官だということがわかった。

安倍元首相銃撃の一報は、すぐに岸田首相に伝えられた。

山形を訪れていた岸田首相は、午後の街頭演説を取りやめ、すぐに首相官邸に戻った。

岸田首相「民主主義の根幹である選挙が行われている中で起きた卑劣な蛮行であり、決して許すことはできないと思っている」

安倍元首相の昭恵夫人は、すぐに東京都内の自宅から奈良県内の病院に向かった。

安倍元首相が銃撃されたことに対し、与野党からは、暴力を非難する声が上がった。

松野官房長官「いかなる理由であれ、今回の蛮行は許されるものではなく、断固非難します」

立憲民主党・泉健太代表「民主主義国のわが国で、こんなことがあってはならないと。強く怒りを持って、今回の行為を非難したいと思います」

小池都知事「安倍元首相が奈良で演説中に銃撃されたというニュースを受けて、大変ショックを受けている。どのような理由であっても、この蛮行は許せない。民主主義への挑戦、激しい怒りを表する。ご無事でありますことを、心から願っております」

安倍元首相は、意識不明の重体で、搬送された際は心肺停止の状態だった。
依然、極めて危険な状態が続いているという。

FNNプライムオンライン
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