2019年8月、岩手県釜石市の78歳の女性が車の中で火をつけられ殺害された事件で、6月24日、殺人と放火の疑いで住所不定の無職・渡部稔容疑者(66)が逮捕された。
車に火をつけて女性を殺害するという残忍な手口の今回の事件、容疑者の逮捕まで3年の月日がかかった。事件発生からの経緯を振り返る。
事件発覚のきっかけは、2019年8月23日未明に岩手県釜石市甲子町で起きた空き家火災だった。
警察が地域住民の安否の確認をしていたところ、空き家の向かいにある上野誠子さん(当時78)の住宅の車庫で、車の中から上野さんの遺体が見つかった。
上野さんの死因は焼死で、頭部には骨折が確認されていた。
釜石市の職員として働き地域のコーラスグループに所属していた上野さんは、社交的で周囲からも慕われていたという。
上野さんの知人は…
「すごく面倒見がよく、世話になった。10人から意見を聞けば10人とも良い人という」
事件発生直後、警察官の制止を振り切ろうと大声を上げていたのは殺人と放火の疑いで先週金曜日、逮捕された渡部稔容疑者。
この当時、めんこいテレビの取材に応えていた。
渡部稔容疑者
「(上野さんは)おしゃべりだから近所付き合いはいい。火事で警察に起こされた。(警察は)結局、俺が逃走しないよう見張っている」
このあと渡部容疑者は、当時取材していた新聞記者への暴行や空き家での窃盗などの罪で懲役2年6カ月の判決を受け服役。
6月1日に刑期を終え出所していた。逮捕はその23日後のこと。
警察によるとこの期間、渡部容疑者は福井県内で自殺を図り6月24日まで入院。退院直後に逮捕されたという。
出所後、釜石には戻っていなかったということだが、現場付近の住民は今回の逮捕に胸をなでおろしている。
現場近くの住民は…
「一安心。家族もこれでゆっくり寝られる。よかった」
「何て言うんだか…ただただ(上野さん)本人を思うと残念」
約3年を経てようやく動きだした事件。
警察は犯行の動機などについて詳しく調べている。
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