表紙に「夫婦別姓」や「LGBT」と書かれた冊子。中には「同性愛は精神の障害」などと書かれています。この冊子が国会議員が参加する会合で配られていたことがわかりました。性的マイノリティの当事者からは反発の声が上がっています。

若者たちは、驚きを持って受け止めました。

学生(19)
「友達にも全然いるし、なんかそういうのは古いかなって思う」

会社員(24)
「好きになる人って人それぞれじゃないですか。それの自由を奪う形になっちゃうのかなって」

JNNが入手した冊子。そこには、こう記されています。

「同性愛は先天的なものではなく後天的な精神の障害、または依存症です。個人の強い意志によって依存症から抜け出すことは可能なので、同性愛からの回復治療の効果が期待できるのです」

ある大学教授が同性愛を「精神の障害」や「依存症」と位置づけ、治療が可能だと講演で話した内容です。

6月13日、都内のホテルで開かれたのは、「神道政治連盟」の国会議員懇談会の会合。この連盟は、全国各地の神社を傘下におさめる神社本庁の関連団体で、国会議員懇談会には、岸田総理をはじめ多くの自民党議員が名を連ねています。

連盟などによりますと、この会合で「冊子」は参考資料として配られました。

連盟側は冊子を配布した理由を「性的マイノリティ=LGBTについて多様な意見があることへの理解を深めてもらうため」と説明。出席した議員によれば、司会の議員が「読んで欲しい」と呼びかけたということです。

会合に出席した、自民党の山下雄平参議院議員に話を聞くことができました。

自民党 山下雄平参議院議員
「批判が出てしかるべきだという風に思うし、こんなおかしな考え方がまだ日本にはあるんだという意味で、配られたという趣旨だということを信じたいなと思う」

そもそもWHO=世界保健機関は同性愛を精神疾患から除外していますが、当事者は・・・

ーーこの冊子を見てどう感じましたか?

一般社団法人fair 松岡宗嗣代表理事
「非常に驚いたのと、私自身もゲイの当事者の1人なので非常に憤りを覚えたなという風に思っている」

松岡さんが特に憤りを覚えたのは、「同性愛は後天的な精神の障害、または依存症」「だから治せる」という論理です。

一般社団法人fair 松岡宗嗣代表理事
「これはもう端的に悪質な差別であって。なんでかというと“異性愛というものは正常、普通”であって“同性愛というのはおかしい、異常なもの”だと。明らかに論理的でない、科学的でない、悪質な差別的な発言を、日本の政治の政権与党である自民党の議員が多数参加している懇談会の会合で広げるということ。これが非常に問題だと思っている」

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