2020年東京五輪・パラリンピックに向け、警視庁は20日、大会期間中に無差別殺傷事件が起きたと想定した初動対応訓練を東京・浅草の路上で行った。公道を使った大規模訓練は警視庁では初。同庁の警察官ら約500人が参加し、非常時の対応を確認した。

 訓練は五輪関連施設のビル周辺で、容疑者が車で人混みに突っ込み、通行人に拳銃を発砲してビル内に立てこもったという想定。容疑者役が女性を人質にとってビルから姿を現すと、機動捜査隊員らが徐々に距離を詰め、挟み撃ちにして取り押さえた。その後、消防と連携した負傷者の救護や鑑識課による現場検証も行った。

 車を使った無差別殺傷事件は平成20年6月に東京・秋葉原で発生。近年は海外でも同様のテロが発生しており、警視庁は警戒を強めている。

 また鑑識課は360°のパノラマ写真を自動撮影する装置で現場を俯瞰できる写真を撮影する様子を公開した。約4mほどの高さから現場を切れ目なく見渡すことが可能になる。

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