大阪・北新地にある心療内科クリニックで起きた放火殺人事件。24人の尊い命を奪い去ったとされる谷本盛雄容疑者(61)とは一体どんな人物なのでしょうか。10年ほど前に谷本容疑者が勤務していた板金工場の社長に話を聞きました。

 (元勤務先の社長)
 「優秀ですわ。飛び込んで来てあれだけの職人はなかなかいない。非常にいい仕事をしていた。谷本容疑者がやった仕事と他の人がやった仕事、パッと見たら聞かんでもわかる。谷本容疑者のものがずば抜けて綺麗」

 一方で気が短い一面があったといいます。

 (元勤務先の社長)
 「こうやったら良かったのになんでこうなったんやと言ったら、『言った』『言わない』、そういうことになっていくとカーッとなりよったけどね」

 また人間関係については希薄な印象を受けたといいます。

 (元勤務先の社長)
 「(相談できる人は)いなかったんちゃいますか。そんな話、どこに親しい先輩がいるとか、どこに兄貴がいるとか、そういう話は一切なかったですわ。兄貴のことなんか一言も話はしていなかったですね」

 谷本容疑者の兄も12月19日の夜に取材に応じてくれました。4人きょうだいで3番目だった谷本容疑者。両親が早くにこの世を去り、父親が亡くなった後は、谷本容疑者だけが疎遠になっていったといいます。

 (谷本容疑者の兄)
 「父親が33~34年前に亡くなりまして、遺産の相続とか色々あって、その時に会ったのが最後で。(4人きょうだいで)3人は仲いいんですけれども、1人で離れていきましたね。親父が亡くなってからちょっとこっちから見ても性格が変わったのかもしれませんね。向き合えるように回復してくれたらと望んでいます。死んでくれるなよと」

 きょうだいとは疎遠になったものの、結婚して家庭を持った谷本容疑者。しかし13年前に元妻と離婚した後は、孤独感を募らせていったとみられています。

 谷本容疑者は、2011年4月には元妻の家で長男を包丁で刺して逮捕され、大阪地裁で有罪判決を受けました。裁判記録には、元妻に復縁を申し込み断られ、自殺を考えたものの踏み切れず、“誰かを殺せば死ねるのではないか”と考え、元妻・長男・次男を道連れにしようと思うに至った、と記されています。

 警察によりますと、谷本容疑者は現場で燃え上がる炎に自ら向かっていったとみられています。罪のない人々を道連れにして自らも命を絶とうとしたのか。10年前の心中未遂との類似点が浮かび上がってきます。

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