出典:EPGの番組情報
プロフェッショナル▽愛を信じて、生きていく~ウエディングプランナー・佐伯恵里[解][字]
拠点は群馬県ながら全国から依頼が届くウエディングプランナー、佐伯恵里。2千組以上の人生に寄り添い、世界にひとつだけの式を作り上げてきた女性の物語。
番組内容
拠点は群馬ながら全国から依頼が届くウエディングプランナー、佐伯恵里。“ウエディングの甲子園”と呼ばれる「GOOD WEDDING AWARD」で数々の賞を受賞し、担当した結婚式は2千を超える。かつて人間不信の中で仕事に通えなくなった過去と、自分を変えてくれたある結婚式。夏、新たな依頼が佐伯の元に寄せられた。「このままだと本当の結婚式にはならない気がする」佐伯の決断、生まれたひとつの結婚式。
出演者
【出演】ウエディングプランナー…佐伯恵里,【語り】橋本さとし,貫地谷しほりジャンル :
ドキュメンタリー/教養 – ドキュメンタリー全般
ドキュメンタリー/教養 – 社会・時事
ドキュメンタリー/教養 – カルチャー・伝統文化
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- 新郎新婦
- 当日
- 未来
解析用ソース(見逃した方はネタバレ注意)
実際に行ってみて
地球のほうが
特別だと思いました。
その女性が手がける結婚式では
涙と笑顔があふれる。
♬~
式場の片隅で
その女性は今日も泣いていた。
(佐伯)…と思ってるので。
活動拠点の
群馬のみならず
全国から依頼が舞い込む。
秘めた過去と 見つけた居場所。
旅立つ2人に届けたい思い。
♬~
取材初日。
(取材者)こんにちは。
佐伯は 外で待っていた。
(取材者)お邪魔します。
3年前 2児の子育てをきっかけに
勤めていた式場を退職し独立した。
自宅 兼 仕事場のこの部屋には
ホームページやSNSを通し
全国から ウエディングの依頼が届く。
この日 佐伯は県内の式場を訪れた。
(取材者)お疲れさまです。
結婚式を依頼されたカップルと
打ち合わせを行うという。
佐伯は 特定の式場やホテルに
所属していないフリーのプランナー。
式場や料理 衣装など
そのつど 組み合わせを考え
オーダーメードの結婚式をつくり上げる。
あ すいません。 じゃあ どうぞ どうぞ。
依頼主がやって来た。
新婦の姉も4年前に
佐伯のもとで式を挙げ
その感動が忘れられず
今回 依頼したという。
はい。
(笑い声)
式場を案内しながら
それぞれの反応に目を配る。
二人の間の温度差。
佐伯が打ち合わせの準備を始めた。
「コンセプトミーティング」と名付けた
この対話に
数時間もの時間をかけるという。
お姉さんの時もやったんですけど…。
はい。
はい。
(笑い声)
あ~ なるほど なるほど。
人前では答えにくいような問いを
ストレートに投げかける。
ふだん 表に出すことのない
互いへの思いを言葉にしてもらう。
仕事一つに対しても…。
ここ最近になって
1年たつぐらいになって なんか…
すごい よかったなと思うことが
いっぱい増えてきた。
男性が話し始めた。
涙が出そうだ 私は。
男性が口にしたのは 教師を辞め
新たな挑戦へと踏み出した
新婦を支えたいという思い。
具体的な内容に話が及んでからも…。
佐伯は 否定も肯定もしない。
3時間の打ち合わせが終わった。
(笑い声)
翌日。
佐伯は「コンセプトシート」と名付けた
手づくりの企画書を
すでに つくり上げていた。
新郎新婦のこだわりや
参列する人たちとの思い出。
自ら情報を集め 一つの式の中に
思いが交わる可能性を埋め込んでいく。
佐伯は結婚式を こう表現する。
だが この仕事もコロナとは
無縁ではいられない。
この日 佐伯は軽井沢を訪れていた。
(依頼主)よろしくお願いします。
東京に暮らす新郎新婦と
リモートで打ち合わせを行う。
依頼主は
都内で大規模な式を予定していたが
コロナにより中止を余儀なくされた。
はい そうです。
そうです そうです。
それでも佐伯は感染リスクを抑えながら
思い出に残る式を届けたいと考えていた。
佐伯は現場に招いた知り合いの音楽家に
意外な提案を持ちかけた。
この1年半 コロナにより
手がける結婚式の数は3分の1に減った。
結婚式の存在意義。
(佐伯)新婦 もえ様の
人前結婚式を執り行います。
二人の結婚が…。
雨の中 当日の様子を想像し
テストを始めた。
♬~
僅か数分の入場の場面。
♬~
どう? どう?
何度も繰り返す。
♬~
♬~
♬~
(音楽家)
ちょっと びちょびちょ。 ハハハッ…。
いい いい いい いいよ。
(音楽家)地盤がびちょびちょです。
いいですか。
(音楽家)えっ?
すごい いい。 うん。
すごい いい。
(音楽家)はい じゃあ 片づけよう。
片づけると言ったものの…。
佐伯は そこに残り
挙式の言葉を確認していた。
なぜ そこまで この仕事に懸けるのか。
1980年 佐伯さんは
3人きょうだいの長女として生まれた。
幼いころから 人一倍繊細で
傷つきやすい性格だった。
高校卒業後
モデルの養成所へ入学したが
比較され 否定される日々に傷つき
10か月後に退所。
地元に戻り
自動車や人材派遣の営業職に就いたが
待っていたのは 上司からのいじめだった。
佐伯さんは 人と接することが怖くなり
仕事を辞めた。
そんな時だった。
雑誌でウエディングプランナーを
募集する広告を目にした。
こだわり抜いたビジュアルや斬新な演出
前例のない式を
次々と計画しては実現させていった。
でも 佐伯さんはいつも
何か少しだけ物足りない気がしていた。
それは プランナーになって
5年目のことだった。
佐伯さんは式場のPRを兼ね
1組の夫婦に結婚式をプレゼントする
企画を立ち上げた。
1通の手紙が届いた。
両親に結婚式を贈りたいという
19歳の娘からの手紙。
闘病を続ける父が
かつて
子どもたちを育てるために諦めた結婚式。
(拍手)
挙式当日。
(拍手)
式場には
50人もの参列者たちが集まっていた。
子どもたちが 毎日のように足を運び
全ての家を訪ねていた。
由衣さんの父が
病気で息を引き取ったのは
3か月後のことだった。
佐伯さんは 相手の思いを聞き
何を求めているのかを知ることに
時間をかけた。
そして 式を終えたあとの人生にまで
思いをはせ
何ができるかを探し続けた。
それから15年。
式に立ち会う度 人の温かさや
優しさに触れることができた。
それは かつて傷つき
人間不信になっていた
自分の心をも癒やしてくれた。
結婚式は 未来へのお守り。
そして
自分の背中を押してくれるお守り。
(チャイム)
(取材者)こんにちは。
こんにちは。
はじめまして NHKの宮田と申します。
すいません こんにちは。
え~ 佐伯さんに聞いたんですか?
(笑い声)
わあ すばらしい。
8月。
佐伯は 打ち合わせに臨んでいた。
8年の交際を経て 去年入籍をした二人。
こんにちは。
こんにちは。
親の勧めで 10月に
結婚式を執り行いたいという。
だが…。
イメージが湧かず 気持ちも乗らない様子。
さらに 挙式を提案したが
堅苦しいのは苦手という理由から
パーティーだけにしたいという。
また よろしくお願いします。
9月 佐伯は新婦と
その家族のもとを訪ねた。
今回の式では
フラワーアーティストの母が
会場の花飾りを担当するという。
佐伯は
少しでも話ができればと待っていたが…。
忙しさもあってか
なかなか会話に加われない。
結局 3人で話すことは
ほとんどできなかった。
新婦の葉紬衣さんは
18歳の時に父を亡くし
母の美枝さんが カフェや花屋を
一人で切り盛りしながら育ててきた。
家族を守るために 十分に
持つことのできなかった親子の時間。
(取材者)心配にならない?
式までに残された時間。
佐伯は 親子のもとに足を運び
それぞれの思いをくみ取り続けた。
普通に こう普通のやつ?
あっ そうそうそう 普通に普通のやつ。
この日 最終打ち合わせを終えたはずの
新郎新婦と会うと聞き
佐伯を訪ねた。
こんにちは。
(取材者)お疲れさまです。 失礼します。
は~い どうぞ。
話があるという。
最初に断られた挙式を
もう一度 提案するという。
(取材者)こんにちは。
こんにちは。
いいえ~。
(佐伯)…思いまして。
二人は佐伯の提案を受け入れてくれた。
挙式前日。
訪れる人たちのために
二人はウエルカムボードや
出し物を準備していた。
挙式のことは当日まで
母には内緒にしておく。
(佐伯)今から伝授しますから。
(笑い声)
はい。
う~ん…。
うん。
当日の朝。
母の美枝さんが
一番乗りで花を生けていた。
娘への餞。
…仕入れました。
♬~
思いが重なる交差点が
一つずつ増えていく。
手作りのブーケ。
え~ では あらためまして…
本番直前。
(佐伯)…思うんですけれども
葉紬衣さんと ご一緒に
ご入場していただいて
太基さん 中にお待ちいただきますので。
(佐伯)はい では どうぞ お進みください。
(拍手)
強く 優しい母。
(佐伯)はい ありがとうございます。
お二人をお迎えさせていただきました。
それではここで お二人より
ご家族様 ご親族様へ ひと言ずつ
ご挨拶を頂戴したいと思います。
では 太基さんから
よろしくお願いいたします。
(拍手)
(佐伯)はい
では 葉紬衣さん お願いいたします。
ありがとうございます。
(葉紬衣)以上です。
(拍手)
3分間の短い挙式。
今日という日が
未来への お守りになるように。
♬~(主題歌)
この日 結婚式の前撮りが行われていた。
人生 悩み 傷つくこともあるけれど…。
ぬくもりを分け合い
愛に気付くことができれば…。
強く… 生きていける。
♬~
お客様の…
未来を信じて…。
思いをはせて 心を砕いて 寄り添える人。
♬~
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